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JAL安全啓発センター [飛行機]

2023年の秋に社会見学に俄然関心を持ち、ANAのハンガーツアーに続いて、JALの安全啓発センターを見学してきました。

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安全啓発センターは、東京モノレールの新整備場駅を降りてすぐのところにあります。ANAのハンガーツアー行きのバス停の反対側。

安全啓発センターとは、1985年8月12日の夕方に御巣鷹山に墜落して520名の方が亡くなったJAL123便羽田発伊丹行の事故を風化させないために、墜落した実物のボーイング747機の残存機体や乗客の方々の遺品などを保存・展示しているJALの研修施設です。JALのスカイミュージアムなどがあるメインテナンスセンターの中にあります。

JAL123便墜落事故は、単独機の事故としては死者数で世界最悪の墜落事故で、直接の原因は、墜落したボーイング747型機が事故以前におこした尻もち事故後の圧力隔壁の修理が不適切なまま見過ごされてきたことで、離陸後に圧力隔壁がに疲労破壊し、垂直尾翼などが脱落してしまったことから操縦不能となり、墜落してしまったものです。

事故の原因や経緯は国土交通省の運輸安全委員会のホームページに事故調査報告書が公開されています。

この事故とその影響は、小説や映画にもなっており、映画「沈まぬ太陽」や「クライマーズ・ハイ」は鑑賞しました。

事故機の機体が回収され、事故調査が終了した際、当時の日本航空は機体の残骸などを処分しようとしたそうです。しかし、遺族の方々の反対で、事故の教訓を風化させないため、安全啓発センターとして現在もJAL社員の研修に使われています。

JAL社員以外でも、事前に申し込みした上で、一般人も見学できるようになっています。1時間程度で事故の概要の説明に続いて、機体の実物の残骸や圧力隔壁、乗客の方々の遺品などを見学することができます。墜落した飛行機の部品は墜落地点だけからではなく、海を含む広い範囲から現在でも発見されることがあるそうで、事故の凄まじさを物語っています。

この安全啓発センター、航空安全に関心があるかたであれば、時間をとって見学する価値があると思いました。

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見学を終えて、新整備場駅前まで戻って撮影した、JALメインテナンスセンターのビルです。なんとも言えない気持ちでした。
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