甲革パーツの切出し スコッチグレインの工場見学4 [靴・鞄・革]
ヒロカワ製靴の工場見学の続きです。
履いていて一番気になるアッパー部分(甲革)のパーツの切出しの様子です。
革の品質は一枚一枚チェックされ、どの靴に使われるか決められます。
革の面積はデシ(10cm×10cm)という単位が使われます。革の価格はキャンシーで1デシ140円、ベガノカーフで170円、高級ラインのインペリアルで使われているアルリーという革や、デュプイという革は360円に跳ね上がります。靴の価格は革の価格を反映しているようです。
チェックをパスした革を、靴のパーツの型を使って切り抜いて行きます。
無駄無く切り出すだけでなく、革の質が一定したところを選んで切る必要があることや、甲部に使う革の場合は左右揃ったときに差が出ないよう、左右を同様の品質で切り取る必要があるため、熟練した目が必要になってくるとのことです。
切り出された革片は、職人さんの手で縫い合わされて、少しずつ靴の形に近づいて来ます。
これから作業に入るパーツ。淡いブラウンやダークブラウンの革靴も良いですね。
そして、この時点での靴のアッパー(甲部)はこんなパーツになっています。
一見、サンバイザーのような形です。
甲革の裏には穴を沢山開けたライニング(裏地)を付けています。ライニングは実際に人の足に接する部分で、履き心地やホールド性に大きく関係してきます。外からは見えないですが、足に直接接する部分の素材には手を抜いてはいません。スコッチグレインの場合は、汗の吸湿と発散を考慮して、すべて渋革(Vegetable Tanned Leather)を使用しており、さらに効率を高めるためにポンチ加工(沢山の孔)がされています。
これから、グッドイヤーウェルテッド工法といわれる、ヒロカワ製靴さんが創業以来守っている工法で靴が縫い上げられて行きます。
このシリーズ、結構長くなりそうです。
履いていて一番気になるアッパー部分(甲革)のパーツの切出しの様子です。
革の品質は一枚一枚チェックされ、どの靴に使われるか決められます。
革の面積はデシ(10cm×10cm)という単位が使われます。革の価格はキャンシーで1デシ140円、ベガノカーフで170円、高級ラインのインペリアルで使われているアルリーという革や、デュプイという革は360円に跳ね上がります。靴の価格は革の価格を反映しているようです。
チェックをパスした革を、靴のパーツの型を使って切り抜いて行きます。
無駄無く切り出すだけでなく、革の質が一定したところを選んで切る必要があることや、甲部に使う革の場合は左右揃ったときに差が出ないよう、左右を同様の品質で切り取る必要があるため、熟練した目が必要になってくるとのことです。
切り出された革片は、職人さんの手で縫い合わされて、少しずつ靴の形に近づいて来ます。
これから作業に入るパーツ。淡いブラウンやダークブラウンの革靴も良いですね。
そして、この時点での靴のアッパー(甲部)はこんなパーツになっています。
一見、サンバイザーのような形です。
甲革の裏には穴を沢山開けたライニング(裏地)を付けています。ライニングは実際に人の足に接する部分で、履き心地やホールド性に大きく関係してきます。外からは見えないですが、足に直接接する部分の素材には手を抜いてはいません。スコッチグレインの場合は、汗の吸湿と発散を考慮して、すべて渋革(Vegetable Tanned Leather)を使用しており、さらに効率を高めるためにポンチ加工(沢山の孔)がされています。
これから、グッドイヤーウェルテッド工法といわれる、ヒロカワ製靴さんが創業以来守っている工法で靴が縫い上げられて行きます。
このシリーズ、結構長くなりそうです。
手作りの価値がありますねぇ。革の質よりも自分の足にあった靴を作ってみたいものです。詳しく見学出来ると品質の高さも実感できますねぇ。
by ぽりぽり (2009-08-08 23:19)
オトナの社会見学非常に楽しそうです。
靴は先日JMウェストンの作成現場をずーっと見てましたが
楽しくって(笑)
ヒロカワ製靴さんの靴
非常に気になって来ております。
by りゅう (2009-08-08 23:34)
職人さん、若い人もおられるんですね。
頑張って続けてほしいですね~、靴好きとしては。
by jun (2009-08-08 23:42)
デシはdm(デシメートル)ということですね。
革の品質を一枚ずつチェックとは、手がかかっているんですね。
by YAP (2009-08-09 09:59)
もうほとんどが手作業なんですね。
これだから良い靴が出来るんだなあ、と納得して拝見しています。
by ナツパパ (2009-08-09 11:04)
成る程、単位のデシって何?と思ったらYAPさんが書かれていました、dmなんですね^^
靴のアッパーの写真ここだけ見ると面白いですね〜!!
by モモパパ (2009-08-09 12:10)
工場見学だけで、これだけ詳しい解説が書けるなんて、素晴らしい才能ですよね。
by たいちさん (2009-08-09 19:21)
>ぽりぽり さん
革靴のオーダーメイドっていつかやってみたいです。いろいろなお店で扱っているようですね。最近勉強して知りました。記事のヒロカワ製靴さんでも、社長さんは「スコッチグレインができないことはない。」とおっしゃってました。
>りゅう さん
JMウェストンの名前も最近知りました(汗)。フランスの高級靴の会社ですよね。革靴の世界も、ワールドワイドに沢山のブランドがひしめき合っているんですよね。私はヒロカワ製靴は国内生産で、日本人の足型に合わせていて、修理も関連会社で対応されていることを知り、安心して使うようになりました。それでも、海外ブランドも興味があります(笑)。試してみたいです。
>jun さん
職人さんには若い方もいらっしゃいました。ただ、同じような高級靴を製造する会社は少なくなってきているそうです。グットイヤーウェルテッド工法というのですが、この工法を実現する機械・工具類も容易に手に入らない時代になってしまったと聞きました。Made in Japanの危機でもあると思います。
>YAP さん
デシがご指摘のように10という意味の「デシ」、デシリットルなどでも使いますよね。革のチェックは職人さんが入念に行い、品質上問題があるところは品質をそれほど求められない箇所のパーツや製品として利用して、経済効率を上げています。
>ナツパパ さん
革の裁断などから組み立てなど、ほとんど自社内の工程ですが、一部のパーツの縫い合わせなどは外注しているところもあるようです。ほぼ全てが手作業ですね。
>モモパパ さん
そうなんです。アッパーだけの写真をみて、靴の甲部分と気づくまでに時間がかかりました。ここから木型にはめられて、突然靴の形に仕上がって来ます。
>たいちさん さん
おほめいただきありがとうございます。
一応、アンチョコとしては、スコッチグレイン社のホームページやチラシなどがあります(笑)。細かいところは工場見学でメモしてきました。グッドイヤーウェルテッド工法の細かいところはこれからも相当勉強しないと難しそうではあります。
皆様コメントいただきありがとうございます。
by hideyuki2007y (2009-08-10 00:18)
初めて聞く言葉ばかりです。
興味深く拝見しております。
by DION (2009-08-10 22:27)
DION さん
コメントありがとうございます。私も靴と革に興味を持つまでは全く知らない言葉ばかりでした。この年になって革にのめり込んでます。時々おつきあいいただければ幸甚です。
by hideyuki2007y (2009-08-11 19:25)