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機械によるつり込み スコッチグレインの工場見学6 [靴・鞄・革]

スコッチグレインの工場見学の続きです。

前回の記事までで、靴のアッパー部分の型が出来て来ました。
今度は機械によるつり込みを行います。
いままでで一番大きな機械です。
last06.jpg
この機械で革に力をかけて、つり込みます。
機械の動きはこんな感じ。
last07.jpg
機械を作動させると、靴のつま先部分の周辺のいろんな方向からジグが降りて来て、靴の形を固定します。
last08.jpg
マシンはさながら産業ロボット。とても複雑な動きを見せてくれます。
力がかかる工具部分も、靴のモデルによって替えて、さらにそれぞれ調整が必要な、複雑な作業とのことです。
これで、アッパー部分はほぼ製品と同じような見栄えになってきます。
last09.jpg

おまけ

工場見学の途中で見せていただいた靴のヒール(かかと)のパーツです。
kakato.jpg
これはヒールの積み上げと言われる部分と、化粧と言われる地面に接触する部分です。化粧部分は地面との摩擦で一番すり減る場所であります。このパーツは、硬過ぎても滑るし、柔らか過ぎても早く摩耗してしまいます。私のこれまでの利用経験では、このスコッチヒールという名前のヒールは、雨の日も含めて歩行には問題なく、減りも少ないようです。
もっとも、化粧部分は消耗品。歩けば歩く程、すり減って、いずれは修理・交換となります。革靴の場合は、新品の販売だけでなく、修理の技とパフォーマンスもこれからは重視したいと考えます。自分のスコッチグレインの場合は、まだ修理やオールソール(本底の交換)は先のことですが、革靴との付き合いの深さは修理のできばえも大切なポイントになること間違い無しです。

工場見学の記事はつづきます。
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コメント 6

jun

ヒールの交換・修理もこちらでお願いできるなら
ずっと長く履くことが出来そうですね~。
ミスター○○ッ○で交換したら勿体ないですね・・・
by jun (2009-08-11 01:04) 

ナツパパ

そうですね、靴は丁寧に修理や清掃してやるといつまでも履けますから。
オイルや靴墨を塗ったり、そうしていると愛着が湧いてきますよね。
by ナツパパ (2009-08-11 09:25) 

うたに

へぇ~!靴ってこんな風にして出来上がっていくのですね。
いくつもの工程があって、それぞれ人の手が掛かっているのか。。興味深く拝見しました。
それにしても、機械の複雑な機構が目を引きます。
by うたに (2009-08-11 12:54) 

きんちゃん

その製造行程を通して、革の質感というか、艶がなんとも良い具合というか、いやに気になるんです。
by きんちゃん (2009-08-11 13:02) 

hideyuki2007y

>jun さん

こんばんは。靴の中にはソール(底)やヒールがが摩耗したら交換できるものがあります。底やヒールは擦れて消耗してしまいますが、甲革は足に馴染んでいますから、靴擦れの心配等皆無です。街やデパートの修理屋さんでも底の交換が出来ますよ。ただ、上から革を貼るだけならちょっとパスです。技術の確かなところにお願いするのが良いと思います。

>ナツパパ さん

そうなんです。甲革を手入れして大切に履いていれば何回かはソールやヒールの交換で、自分の足に馴染んだ靴が新品同様になります。最近は靴磨きが趣味のようになってしまってます。

>うたに さん

工業製品としての靴は私も全くの素人でした。今回の工場見学で初めて実際の工程を勉強しました。想像していたよりも複雑な機械が導入されていました。これでも一日400足がMAXなんだそうです。この機械は見せていただいたもののなかでは一番見応えがある複雑なマシンでしたよ。

>きんちゃん さん

財布や鞄とちがう靴の工程を頭に入れておきましょう(笑)。靴は底がすり減るのが他の革製品と違う点でしょう。財布、鞄、キーケースなどはエージングで味出しするのが楽しいですよね。最近、ブラックよりも茶色の革の方がこの楽しみが奥深いことに気づきました。まさに革フェチ万歳?

相当マニアックで危険地帯に足を踏み入れつつありますが、皆様、温かいコメントありがとうございます。
by hideyuki2007y (2009-08-11 19:08) 

ぽりぽり

なんとも質感が高い様子が伝わってきます。。
by ぽりぽり (2009-08-13 12:10) 

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